海馬は、眠っている間に働く知識工場のような役割を担っています。この知識工場が最もよく働く時間帯が夜の22時~2時です。さらに、成長ホルモンもこの時間に出るといわれています。
また、ランプや電気がなかった大昔のヒトは「暗くなったら眠り、明るくなったら起きて活動する生活」を送っていたと思われますが、この「早寝・早起き生活」が自律神経機能を育て・守るための最適な生活リズムであることが確認されています。自律神経は、さまざまな困難に立ち向かう時に必要な心身の能力を最大限に引き出す働きを持っています。
つまり、成長期の子どもは22時~2時の間には必ず眠っている必要があるわけです。
さらに、お昼寝は人類に共通していて、この眠気は12時~15時までに現れる生体リズム(半日リズム:サーカセメディアンリズム)によってもたらされるもので、本来は夜間睡眠不足の補充のためにあるものではないようです。
「お昼寝を3時間しているから、睡眠時間は足りているはず」
「夜中の0時に寝ているけれど、朝10時まで寝ているから睡眠時間は足りているはず」
「小刻みに起きるけれど、トータルでは10時間眠っているから睡眠不足ではないわ」などと思われるかもしれませんが、ここが問題です。
1
夜19時から朝7時までの間に夜間基本睡眠を確保する
2
昼寝は12時から15時までの間にとる
お仕事をしている、兄弟がいてなかなか早寝ができないなど、ご家庭それぞれに理由があることと思いますが、「眠りは脳を育てる」大切な時間です。子どもの良い眠りを確保するために、まずはご家族の決意が必要です。