事業所内・院内保育はアートチャイルドケア

事業所内・院内保育はアートチャイルドケア

カラフルノート~いろんな芽を出せ子どもたち~

子どもに豊富な「失敗」経験を

周囲の大人が安全基地となり見守る大切さ

 皆さんは、子どもの失敗とどのように向き合っていますか。身近な子どもの失敗を思い浮かべてみると、“食事を食べこぼす”“服のボタンを掛け違える”“走り回って転ぶ”等、子どもが成長していく過程で、あって当然のことだと理解できるでしょう。あるいは、“水溜りに入って靴を泥だらけにする”“服を着たままプールに入ってしまう”。このようなことは遊びの一環であり、子どもは失敗だとは思っていません。
 子どもにとっての失敗とは、成長する為に欠かせないものであり、成功の喜びを感じる為に不可欠なものであります。つまり失敗がなければ成功の喜びや達成感を感じることはできないのです。そのようなことを踏まえて子どもの失敗と向き合うと、少しだけ受け止め方や言葉掛けが変わってくるのではないでしょうか。
 例えばボタンを掛け違えていた時。直してあげる前に「ここはこのままで良いのかな」と声掛けをして自分で気付くのを待ってみる。また走り回っている子どもに対して「危ないよ、走らないで」でなく、周囲を見渡して転んでも大した怪我はしないだろうと判断したら、そのまま見守ることができるかもしれません。ある保育園では廊下を走ってしまう子どもに対して、事故を未然に防ぐ為にどう働きかけるかを考えた結果、保育園の廊下を道路のようにしてみたそうです。手作りの横断歩道や道路標識に、子ども達は自然と周囲に気を付けながら廊下を歩くようになったとのことです。大人の一方的な声掛けではなく、子どものワクワクする気持ちを捉えた素敵なアディアだと感じました。

 子どもの失敗を受け止め見守ることは大切ですが、「安心と安全」が大前提となります。日常生活や遊びの中で、失敗しても受け止めてもらえると子どもが感じられる「安心感」。そして子どもにとって危険なことは、周囲の大人が見極めて未然に防ぐ「安全」。この2つを確保することにより、信頼できる周囲の大人を安全基地として子どもは失敗を積み重ねていくことができます。そして、成功の喜びや達成感を得て「自分らしく生きる」ことに繋がっていくのではないでしょうか。

#10

冬の大敵カサカサ肌

2021/12/24

#12

どう学ぶかを考える

2022/02/25

一覧へ戻る